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会社の備品を自腹で買うのは善か悪か

仕事をしていれば必要な備品や機材は会社が購入してくれる、それが当たり前なのだが実際は自腹で買うことも少なくない。

会社からすれば申請されて稟議が通ればどんなものでも購入するだろう。だが、それには時間と手間がかかり、ペン1本用意してもらうのに数日かかるのはよく聞く話だ。それなら自分でコンビニに行き、購入したほうが早い。


購入するものがペンくらいで済めば良いのだが、これが業務に必須なパソコンなどの機材や消耗品類になってくるとブラックさが増してくる。申請や稟議の仕組みが面倒くさいものであればあるほど、社員は自腹を選んでしまう。

また、購入したのが会社にバレれたときの反応でもブラックさが分かれてくる。経費清算をされてお金が戻ってくるか、仕組みの見直しをするか、叱られるか、スルーされるか、容認されるか、、、多様な反応があるがこれもまた面倒である。


長い社会人生活の中で自腹で購入したものは多々あるが、ベンチャー企業であればあるほどその傾向は強いと感じている。なにせベンチャー企業にはお金がないからだ。数百円でも安いものを数時間かけて探すなんてこともよくある。

安さばかりに目がいってクライアントが信頼しないメーカーを選んで出来上がりの品質に不安を感じたり、いくらメンテナンスに時間をかけても長く持たない製品だったり、安かろう悪かろうで結果的に時間も信用も失っていく、ということもある。


良い製品は価格が高い、だがそれは5倍も10倍もするものではなく、せいぜい1.5倍や2倍程度である。


それを選ぶことでクライアントはもちろん、現場の人間が安心して力を発揮することで出来上がりにも自信と心が込められる。そうすることで次の仕事にも繋がり、良い循環が生まれてくる。これは簡単な話だが実際はとても難しい行動だ。

現場の人間は目の前の安さではなく、目の前にいるクライアントを見ている。


自腹で購入してしまう背景には、常に目の前の大事な仕事とクライアントがいる。
そして、会社の面倒くさい仕組みと不安感に挟まれているのだ。

本当の悪は自腹で買わせてしまう会社の「仕組み」である。