一生続けられる仕事
テレビで職人を紹介してる番組を見るたびに考えてしまうのが自分が一生かけて磨き上げていくものってなんだろうってことだ。今の仕事を極めれば一生ものの技術として過ごすことができるかもしれない。そのために勉強も修行も必要だ。
でも一生かけてそこまでしたい仕事か、と言われればそうでもなく生活費が稼げればそれでいいという感じだ。今の生活を犠牲にしてまで極めていきたいものなのか、と考えてもそこまで真剣にもなれない。極められたらなぁ、という甘えた考えばかりだ。
職人の仕事を見るとそれだけしかできないことが誰にもできない仕事になり、日本の産業や文化を守っていることもある。工場で大量生産されたものと比べたら時間もかかるし手間もかかるし生産量も少ない。でも出来上がったものは製品というより作品のような仕上がりで芸術品にすら思えてくるのだから職人というのは素晴らしく品格の高い職業だ。
今の仕事も極めれば誰にでもできない仕事になり誇りを持つこともできるだろう。世間に認められれば生活も豊になるかもしれない。だがそれをしようとしないのは単に堕落した生活に慣れてしまっているからだ。この堕落っぷりが落ち着き、人生の危機感を薄くしている。
危機感を感じることもあるがそれも一日経てば薄まり、少しの安心で消えてしまう。いや自分でそうやって消しているのだろう。沸き上がる危機感を小さいうちに何かと理由つけて消し去って自分だけの安心に甘んじている。毎日そう過ごしているから心の根から腐ってるんだろうな、私は。
そして、これだと思ってももう遅いんだろうな。
職人学 (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 ブルー こ 9-1)
- 作者: 小関智弘
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2012/09/04
- メディア: 文庫
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