ブラック企業を生み出すのは人ではなく仕組み
求人内容は良かったのに実際働いてみればブラック企業だった、それが当たり前の世の中である。ブラック企業と呼ばれるのは業務内容ではなく、過重労働への対策や一つの案件に対するチームワークのなさにある。
労使間で定めた時間外労働の範囲を大幅に超える状態が過重労働だが、そこに手当てもなくノルマや責任がのしかかり、減らない業務量を少ない人数(または一人)でこなす日々が続けば誰だって潰れてしまう。
そこでとられる上からの対策は「こうすればいいんじゃないの?」「要領よくやれば終わるよね?」とその場ではなぜか具体的な解決方法に聞こえることばかりである。
対策には時間とコストがかかるものだが、重い腰を上げてくれないことが多く、結局は先延ばしになりその間にその場しのぎのやり方で要領がよくなってしまい、解決したかのように見えるのだ。
そして、そこで生まれたスキルに対して「こういう人材が欲しい」になり、集まった人材がまたその場しのぎの要領で業務をこなす。泥沼化した仕組みが浮き彫りになるまでこれが続くのである。
現場と一体となり時間とコストをかけて腰を据えた対策をしないと根本的な解決にはならない。だがそれをムダな時間とコストととらえられ、すぐ終わらせようと特効薬的な解決方法と言う名の変なアイデアばかりが現場に降りかかってくる。終わりなき悪循環だ。
その仕組みを変えて解決するのは結局は現場の人間なのだ。
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